2018年5月16日水曜日

F.L.Wright"Unity Temple"Tour



ライト邸から大急ぎでユニティテンプル(1908年完成)にやって来た。ライト邸と違って、こちらは見学者が少なめ。音声ガイドを借りて自由に見学することもできるのだが、私たちはボランティアガイドによる説明付きのツアーに参加した。


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そもそも、ユニティテンプルとは。

キリスト教ユニテリアン主義者のための教会。神と精霊とイエス・キリストが三位一体であるというトリニティ説を掲げるカトリック正統派と違って、神のユニティ(単一性)とイエス・キリストのユニティは別物と考える。神にのみ神性を認め、イエス・キリストの神性は否定するのがユニテリアンの立場である。従って、礼拝の対象は神のみ。ゆえに、この建物はチャーチではなく「テンプル」なのだという。
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ということで、ガイドさんと一緒に外に出て、外観から見学をしていく。

教会といえばゴシックやバロックなどの建築様式を思い浮かべてしまうが、こちらはそういったものを取り入れていない、打ちっぱなしコンクリート造り。
(伝統的な教会と違って十字架や尖塔がない)

奥に長い建物は、中央エントランスホールを境に、聖堂と集会スペースに分かれている。

壁を高く造ることで外からの音が遮断され、トップライトと高い位置に設けた窓、そして外壁に入れたスリットによって採光するようになっている。このつくりは、先ほど見学したライトの建築設計事務所の書斎スペースと同じ考え方だ。

外壁に取り付けられた照明。
一周して入り口に戻ってきた。
この入り口も、交通量が多い通りから奥まった位置にある。ほんの少しの距離だが(15メートルくらい?)、それでも静けさを保つにはちょうどいい。


まずは入り口をはいって右手にある、集会スペースへ。
照明の数はそんなに多くないのだが、トップライトからの光で室内はとても明るい。
2階に上がって集会スペースを見下ろしたところ。2階は子どもたちのための教育スペース(日曜学校)になっていて、小さな机や椅子が並ぶ部屋があった。
ライト邸と同じく、ここでもつい照明器具のデザインに目が行ってしまう。


そしていよいよ聖堂内へ。
と思ったら、最初に通ってきたのは祭壇の全く見えない低い位置にある座席。説明を聞くまで全く気がついていなかったのだが、建物の入口をはいってから聖堂まで、天井の高さが徐々に低くなっていく作りになっていたらしい。これは、中に進むにつれて、祈りの気持ちを高めていくための仕掛けなのだそうだ。
最下段の席から中央を見るとこんな感じ。
まるで旅館にありそうなデザインの照明。
階段を上がって聖堂の中央へ。こちらも先程の集会スペースと同じく、トップライトからの光でとても明るい。また、淡い色の壁と木を多用した空間はとても落ち着く。
どこに座っても牧師さんの声がきこえるように、座席は階段状になっている。
牧師席から見て左右は3層に、
後方は2層になっている。
天井から下げられた照明は、
照明は2階席から見下ろしてもスキのないすばらしいデザイン。
外観を見学しているときに教えてもらった、スリットを発見。なるほど、内側から見るとこうなっているのか。明るすぎず、でも通路の足元はきちんと見えるちょうどよい光の具合。
2階から見ると、牧師席の後ろに小さなパイプオルガンが見えた。また、牧師席の両サイドにドアが設置されているのだが、これは礼拝の後、牧師さんと挨拶を交わして背中を見せることなく退出できるようにとこの位置に作られたそうだ。
(椅子の直線的なデザインが美しい)

キリスト教の流派の違いやその詳細について、正直なところ私たちにはよくわからない。それでも、そこかしこに不思議と懐かしさと安心を感じるこの建物は、とても居心地が良く気持ちのいい空間だった。ライト邸ほど強い興味はなかったのだが、見学に来てとても良かった。

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