2018年5月16日水曜日

F.L.Wright "Home & Studio" Tour(前)



ついにオークパークにあるフランク・ロイド・ライト関連の建築を見に出かけてきた。ファーンズワース邸と同じく、せっかくシカゴに住んだのだから、こちらも絶対に見逃す訳にはいかない場所なのである。

久しぶりに利用したグリーンライン。車内はやはり若干の緊張が続く雰囲気…。車窓の景色を見ていても、この辺は歩いたらヤバそうだなという印象のところもあって、オークパークに着いたら、とたんにホッとしてしまった。

少し早めに着いたので、ツアーの前にオークパーク観光案内所に寄り道。お土産の下見をしたのだが、私たちの気に入るものは見つからなかった(ダウンタウンのシカゴ建築財団のショップと似たような品揃え。ここで買わなくてもいっか…という感じ)。

ということで、早々と店を出てライト邸に向かう。しかし、歩いていたForest Ave.の両側にはすでにライトの設計した個人邸がたくさん並んでいて、ついつい足が止まってしまう。うっかり目を奪われていたらツアーの開始時間ギリギリの到着になってしまった。

ライト邸の庭にあるショップがチェックイン場所となっていて、予約しておいたツアーの料金もそこで支払いを済ませた。
(ライト邸の庭にある大きなイチョウの木)

時間になるとボランティアガイドの方がやって来て、注意事項の説明を受けた。バッグのサイズが大きいと判断されると預けるようになるので、小さいカバンで来てよかった。調度品に万が一のことがあっては大変なので、そこは仕方ない。そして、お願いしたら日本語の解説書も貸し出してくれた。

説明が終わると、いよいよツアーがスタート。まずは1889年に建てられたライトの自宅から。これはForest Ave.側から見た外観。
Shingle Styleという、当時の東海岸の別荘風スタイルを取り入れている。
玄関。広さはアメリカンだが、衝立てやコートハンガーには日本の雰囲気を感じる。
そして、玄関を入って正面のこの暖炉スペースを中心にリビングルームが広がっている。
壁にはさっそく廣重の「東海道五十三次」が飾られていて、なんだか嬉しくなってしまう。
リビングの窓からの景色。
はじめはダイニングルームとして使用していた場所を1895年に改装し、6人の子どもたちの勉強部屋に。
そして廊下が続く。まっすぐ進むと、のちに建てられた設計事務所につながる(左奥のドア)。右奥にニョキッと出ているのは元々生えていた柳の木。切らずに済むように家を建てたのだとか。
1895年、最初は台所だった場所を改築して作られたダイニングルーム。
天井の明かりの装飾がすごい!柏の葉をイメージしたらしいが、まるで家紋のデザインみたい。
そして窓ガラス。これは蓮の花をイメージしたという装飾。

続いて2階へ。最初に子供部屋を見学し、次に夫婦の寝室へ。
壁に描かれたアメリカ先住民族の絵、照明とマッチしていてとてもいい雰囲気。
そして、この写真に写っている金の装飾は、シカゴのオーディトリアムビルから取ったもの。
ガイドさんに借りた日本語の解説書に書かれていたこの説明。意味がよくわからなかったので、帰宅後に調べてみた。すると、オーディトリアムビルとライトの自宅はちょうど同じ時期に建てられており(完成年も同じ)、しかもその頃、ライトはオーディトリアムビルの設計をしたアドラー&サリバンの事務所で製図士として働いていたので、デザインを自宅に借用(と言っていいのか?)したということのようだ。そうよね。まさかライトが盗作なんてするはずないわよね、とひとり胸を撫で下ろす。

寝室の隣にあるライトの妻の部屋を通って、1895年に増築された子供部屋へ。
部屋へ入ると、正面にはアラビアンナイトのとあるいち場面を描いた壁画が見える。
まるでトンネルのような暗い廊下を通って明るい空間に入ることで、この部屋は実際よりも広く感じられるという仕掛けになっている。

部屋を広く、といえば、このピアノ。スペースを確保するためなのか、グランドピアノを壁にめり込ませて設置している。

この部屋もすみずみまで素晴らしくて、ガイドさんの説明そっちのけで写真を取ってしまった。
装飾のある窓ガラス。
壁に取り付けられた照明器具は、まるで日本の和室で使われていそうな雰囲気。
そして天井の装飾。和風なのにアラビアンナイトの壁画と共存していても全く違和感を感じないところが不思議。


最後にパントリーと台所をささっと覗いて、ライトの自宅見学が終了した。一旦外に出て、次は仕事場であった建築設計事務所の入り口へ向かう。

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