2018年2月6日火曜日

Lincoln Park Zooで夫の宿題をする



寒いのでそのうちに…と先延ばしにしていたものの、いよいよ提出期限が迫って来た夫の宿題。リンカーンパーク動物園で1時間ほど猿の展示を観察してレポートを書く、というものだ。以前テンポカフェでおこなった「ユーザー観察」の進化版というところ。

なぜ猿の展示を観察することが、ユーザー観察につながるのか?わからなかったので夫に尋ねてみると、答えはこのようなものだった。『人間が人間を観察するときというのは、相手の行動に対して必ずどこかに過去の経験から得た解釈や予測が入り込んでしまうもの。しかし、動物を相手にするとなると、そういった予測は難しく、不可能に近くなる。だが、余計な解釈や予測が入り込まないということは、つまり本当の意味で相手を観察できているということになる。先生はその練習として、猿の展示の観察を宿題に出した』ですって。なるほど~。


ミシガン通りからバスに乗って、リンカーンパークに到着。平日とか関係なく、誰もいない。写真でわかる通り、雪は結構積もっていて、足首の深さまである。のんびり写真をとっていたらすぐに足がかじかんでくるので、さっさと退散。
凍った池の上の雪、そこに見えるのは散歩に来た犬の足跡?犬くらいなら載っても大丈夫な厚さの氷が張っているのね。すごい。
プロのカメラマンらしき男性が、高層ビルと雪の景色を撮影中。ポストカード用かな。お仕事とはいえ大変。

ほとんどの動物は展示に出ていない。寒いもんね、仕方ない。
今日のお目当てはこれ!
屋内展示の建物の近くにあるゴリラの親子の像。初めてここに来た時に一目見て、そのかわいらしさに感動した覚えが。
今日は鼻の穴の中にまで雪が積もってしまって(笑)。
お母さんにはツララもできてしまっている。

猿の展示の建物に到着。猿といってもこの建物内にいるのはゴリラとチンパンジーで、それ以外にもう少し小さいお猿さんたちは別の建物で展示されている。

建物の中を一周して、どの子を観察するか悩んだ末に夫が選んだのは、オス1頭と複数のメス、それに子どもから成るグループのリーダーであるオスのゴリラ。シルバーバックであるオス以外は区別がつかないので(笑)。

そして夫が宿題をする間、私はシルバーバックのオスゴリラが4頭集められた展示をメインに、時々チンパンジーの群れの展示を見て回ることにした。今回は最低でも1時間観察すること、という条件があるので、1ヶ所にいたら飽きてしまうかもしれないと思ったのだが、飽きるどころかゴリラたちの動作や表情が面白くて、ほとんどゴリラの展示を見て過ごしていた。

普通に考えたって、動物園で一つの動物を1時間も見続けるなんてことはほとんどない。だから今日は、私にとっても楽しい経験だった。本当に猿の仲間というのは、身近にあるもので遊ぶのが上手で、またその様子がかわいらしい。そして、ゴリラは体が大きいのにとっても身軽で機敏な動きをするというのも、今回の大きな発見だった。

夫が観察したオスゴリラは、リーダーらしい振る舞いを見せる場面が多々あったらしい。いちばんドアに近い場所に展示されているので、人間の出入りする様子に逐一目配りをする→敵が群れに近づいていないかの確認?群れを守るため?とか、動き回るメスや子どもに常に目配りができる位置に座っていること、とか。私が見ていた大人のゴリラの展示とはまた違う面白さがあったようだ。っていうか、なんて男前なリーダー!

満足のうちに建物を出る。出口に向かって歩いていると、こんな雪の中でも屋外に展示されている動物を発見したので見てみると、「ユキヒョウ」と
お隣には「オオヤマネコ」。
体の模様がきれいなユキヒョウ。こんな檻の中にいても野生の本能は全く衰えていないようで、どこかから聞こえるカサッというような物音にも超敏感に反応して、辺りの様子を伺っている。それとは反対に、オオヤマネコはとっても無邪気にぴょこぴょこ跳ね回って遊んでいる。その様子はもうまさに猫。あまりにもかわいいので長いこと見ていたら、やっぱり足がかじかんできてしまった。名残惜しいが帰りのバス停に向かう。

リンカーンパーク動物園はやっぱり楽しい。帰国するまでには何とかすべての動物を見学し終えたいが、果たしてどうなることか。


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この冬、よく見かけた風景。
何かというと、車体の下にできるツララ。
時には、車両の底に大きな雪の塊が付いたまま走っている車も見かける。寒いので、とけないのかもしれないけれど、あれって危なくないのかしらと疑問。そして、雪もとけてはまたすぐに積もるためか、みんなあえて洗車もせず、ドロドロの車体のまま走っている。つまり、シカゴは寒いです!

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