2017年12月15日金曜日

Day5-1 Bishop Museum



今日の午前中は、以前から訪れてみたかったビショップミュージアムへ。

この建物は、カメハメハ王家最後の直系子孫パウアヒ王女と結婚したビショップ氏が、王女がなくなった時に追悼のために建てたもの。こちらもホテルの前のバス停から2番のバス1本で行けるので、とっても楽ちん。

ホノルルからは約40分で到着。博物館最寄りのバス停周辺は民家が建ち並ぶ住宅街。とっても静かで、こんなところに博物館が…?と一瞬戸惑うが、地図を見ながら歩くこと5分、博物館の石塀が見えてきた。
予想通りと言っては何だが、人が少なくて静かで気持ちがいい。
写真右側に写っているのはプラネタリウム。追加料金が必要。

私たちは事前にホームページからチケットを購入済なので、受付でプリントした控えを提示して中へ。いきなりミュージアムショップがあるので立ち止まりそうになるが、ちょうど日本語ツアーが始まる時間に間に合ったので本館入口へと向かう。こちらのツアーは予約が不要で、当日集合場所に行けば参加できる。


10時半、ツアーがスタート。最初にこの建物や博物館についての説明を受ける。建物に入ると正面に見えるこの立派な階段や、重厚な扉などにはコアウッドが使用されている。コアウッドと言えばウクレレやハワイの工芸品に使われているが、現在は過剰な伐採を防ぐために厳しく保護されているので、簡単には入手できないとても高価な木だ(以前、コアロハの店員さんに教えて頂いた)。そう言えば、イオラニ宮殿の大階段の踏み板部分もコアウッド、しかもオリジナルのものだった。
そして、本館前からは、遠くワイキキの高層ビル群を臨むことができる。


次に、カヒリルームへ。カヒリとは、鳥の羽根飾りが付いたポールのこと。そう、これ、鳥の羽根を一枚一枚集めて作られたものなのだ。
長さは2~4メートルくらい?と色々。2本で1組、対になっている。人がたくさん集まる場で、王族の人間がどこにいるのかがすぐに分かるように、お付きの人が後ろでカヒリを持っていたそうだ。それぞれデザイン違いのカヒリを使っていたので、長さや羽根の飾りが異なっている。
写真にとったのが誰のカヒリなのか、忘れてしまったが、部屋には王の写真(肖像画)とカヒリがセットになって置かれている。加えて、イオラニ宮殿のよりも詳細な家系図も見ることができる。


そして最後に、メインのハワイアンホールへ。展示も気になるが、重厚なインテリアも素敵な空間。
古代の住居や、ヘイアウという古代ハワイの酋長が戦争の勝利を祈って建立した神殿、祭儀所のジオラマについては、説明があった方が分かりやすい。
そして、今回必見の展示は、ハマグリのような形をしたこのマント。これは先ほどのカヒリと同じく、鳥の羽根を集めて作られたマントで、セットの帽子もある。
1779年にイギリスの船団がハワイ島に立ち寄った際、当時島を治めていたカラニオプウ(カメハメハ大王の伯父)がクック船長に贈ったものだそう。それが現在はニュージーランドの国立博物館で展示されているのだが、今回10年という期間限定で貸し出され、ビショップミュージアムで展示しているのだそうだ。

237年ぶりにマントと帽子がハワイに戻ってきたことは、先住民の血を引く方たちにとってはとても感動的な出来事だったそうで、展示が始まった2016年にはこのガラスケースの前で喜びの踊りをする人もいたそうだ。ガイドさんが言うには、ビショップミュージアムで保存している他のマントよりも状態がいいらしい。

それにしても、絨毯のようにびっしりと付けられている羽根。すごい。
黄色い部分はこの鳥の羽根を使用しているらしいのだが、黄色い部分はほんのちょっとしかない。ということは…、あぁ、気が遠くなりそうな作業。
他にも、ショールくらいのサイズのマントや、首飾りを見ることができる。


ガイドさんのお話はここまで。他のフロアはご自由にということで、2階、3階を見て回る。楽器や生活用品の展示はあまり力が入っているようには感じられなかったが、夫と私はとても楽しめた。それにしてもこのお屋敷、本当に素敵。上のフロアに来ると柱など装飾をより近くに見ることができる。


クジラの標本が近づいてきた!
反対側に回ると、骨格が見えるようになっている。クジラのひれの中は人間の手のように、5本指になっているのか~!初めて知った!


ハワイアンキルトの展示も。
本物のハワイアンキルトはもちろん全て手縫い。


イオラニ宮殿で見た写真では線路しか写っていなかった、ストリートカーの写真を発見。どこの通りだろうか。
ワイパフの水田地帯。まるで日本のような景色。


そしてこちらが、ビショップミュージアム所有のカメハメハ3世(だったと思う…)のマント。ガイドさんが言っていたように、一部の羽根が取れてしまっているけど、その方がマントの構造が分かって面白い。
昔はこんな感じで戦いを繰り返していたらしいのだが、マントを着けていると返って目立ってしまい狙われるのでは、と思うのは素人の考え?


本館の展示をゆっくり楽しんだ後、キャッスルホールの企画展示室も見に行ってみたが、こちらはあまり…だったので、すばやく退散。加えて、同じ敷地内にあるサイエンスアドベンチャーセンターでの溶岩に関する展示も、ガイドさんがそんなにおすすめではないと言っていたので(笑)スキップすることにした。

今日のツアーとイオラニ宮殿のツアーで聞いたことが頭の中でしっかり結びついたので、ハワイ王朝について、これまでより理解が一歩進んだ気がする。これで今回の旅行の目的は達成かな。

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