2017年5月2日火曜日
資金調達について考える②
先に挙げた4つの資金調達方法について、ここから我が家の経験を書いていこうと思います。
①銀行などの教育ローン・多目的ローン
借り入れを利用する、となった時、一番最初に思い浮かんだのがこの方法です。夫も私も、自動車や住宅購入などのローンを組んだ経験も知識もなかったので、ネットで調べては電話で問い合わせたり、店舗に話を聞きに行ってみたりしました。その際には都市銀行だけでなく、地方銀行も含めて調べました。電話よりも実際に窓口に行って問い合わせた方が、いい対応をしてもらえることが多かったです。
しかし、ほぼ全敗でした。まずそもそも、教育ローンという商品の特徴として「親が子供の教育のために」借りるものという点があります。社会人が「自分で自分の学びのために」借りるものではない、ということで断られてしまいました。
では、教育ローンがダメなら多目的ローンはどうだろうと、こちらも様々な銀行に問い合わせをしてみました。会社には籍を置いて休職し、帰国後は同じ会社に戻ることを伝えましたが、例え一時的にでも収入がない状態になることは認められないと、こちらも断られてしまいました。しかし、多目的ローンの場合は金利が高めに設定されていることと、借入れできる限度額が教育ローンに比べると低いケースが多かったので、おかしな話ですが、教育ローンを断られた時よりはショックが大きくなかったです。
そんな中、こちらの話を親身に聞いてくれたのが「日本政策金融公庫」の担当者でした。電話での対応が親切だったので、その後夫が店舗に行って話をしてみたところ、どうしたら借り入れできるのか、方法を考えてくれました。他の銀行ではろくに話を聞いてもらえなかっただけに、この対応の差にはとても驚きました。
教育ローンは親が子供のために借りるものである点は同じなのですが、書類作成上、そのように手続きをしてほしいのであって、あくまでも貸したお金がきちんと期日通りに返済されることが重要、ということでした。
借入のためには、当然審査があります。我が家の場合は、「私の父が夫のために」という形で申し込みをしました。父には、ローンを組んでもらうことになるため、事前に私の母、そして兄弟姉妹には事情を話して、了承を得ておきました。
父の収入を証明できるもの(通帳で大丈夫でした)や、持ち家であることの証明に公共料金の領収書を提出したりと、教えられた通りに提出物を準備すれば全く問題はありませんでした。夫も大学の合格通知などを準備し、提出しました。
審査が終わると借入れのための書類が郵便で届き、それに記入をして返送すると、数日後にはもうお金が振り込まれます。これでひとまず本当に留学が実現できる!と安心したのを覚えています。
少し余談ですが。
お金が振込まれるのはもちろん父の口座なので、そこから夫の口座にお金の移動をしなければならなかったのですが、その際、銀行で父が振り込み詐欺に遭っているのではないかと心配され、振り込みをやめるように説得されるという事件(?)が起きてしまいました。嫌な時代ですね。困ったものです。
ところで、今回は利用しなかったのですが、ろうきん(中央労働金庫)も対応が親切でした。勤務先に労働組合がある場合、労組と取引がある中央ろうきんの支店に問い合わせしたら、条件次第では借り入れできるかもしれないということでした。労働組合がある会社にお勤めの方は、ろうきんも相談先の一つになるかもしれません。
今回の件でいろいろな銀行の方とお話ししてみて、日本は社会人になってから留学したいという人にとっては、つくづく厳しい社会だと感じました。そういう意味では北欧など海外の、学びたくなったら学びなおせる社会の雰囲気や制度はとても羨ましく感じてしまいます。
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